OPERA《PLAT HOME》
委嘱:薬師寺典子
作曲:高橋宏治
原題:《Amidst dust and fractured voices》
世界初演:2020年9月6日(ベルギー MIRY Concertzaal)
日本初演:2021年7月28日(杉並公会堂)
作曲年:2020年3月
オペラ『プラットホーム』/高橋宏治(日本初演・新演出)
全1幕5場(上演時間:1時間)〈英語上演/日本語字幕付〉
2021年7月28日(水)杉並公会堂小ホール(全2回公演)
♢昼の部 14:00 開演(13:30 開場)
♢夜の部 19:00 開演(18:30 開場)
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テロに関わる男女4人。実行犯、ニュースキャスター、生存者、そして犠牲者。それら4つのキャラクターをひとりで演じる群像モノオペラ。
私たちはわかりあえるのか。
若き才能が集結し世界に発信する新作オリジナルオペラ日本初演。
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<あらすじ>
とある地下鉄の駅で爆破テロが起きる。元警察官の女、テロリストになった男、事件を伝えるニュースキャスター、命を落とす移民の女、天国への列車を待つ少女…。事件に関わった人々とその記憶の断片が砕けたガラスに煌めくように描き出される。社会の矛盾と他者を理解することの難しさが露になる中で、行く先の見えない対話が続いていく。
<"PLAT HOME" とは>
本作は2020年にベルギーで初演されたモノオペラ《Amidst dust and fractured voices》の日本上演版ですが、この再演にあたり日本版では《Plat Home》とタイトルを改めています。この改題には、コロナ禍の中で重ねられた制作者たちの議論が反映されています。本作では、実在の爆破テロ事件をモデルにした架空のテロ事件と社会的な分断が主題となっていますが、それはテロが頻発し政治的な分断が進む欧州の状況を背景としたものでした。幸いなことに――少なくとも表面的には――、近年の日本ではそのような悲劇は起きていないように思えます。しかし、このコロナ禍では、日本でもすでに物理的な意味で人々は分断された生活を送ることを余儀なくされており、やはりその中では様々な社会的矛盾が露になったのではないでしょうか。だとすれば、劇中で事件が起こる「Platform」は、小さな区画に「区切られた」(Plat)、私たちの「家」(Home)にも重ねられるでしょう。この《Plat Home》というタイトルによって、テロ事件という特殊な主題は、今や我々にとって普遍的な問題とも寓意的に結びつくはずです。
<スタッフ・キャスト>
【作曲】高橋 宏治
【演出】植村 真
【脚本】Stefan Aleksić Yannick Verweij
【美術】岡 ともみ
【ソプラノ】薬師寺 典子
【指揮】浦部 雪
【フルート】山本 英
【クラリネット】笹岡 航太
【ヴァイオリン】松岡 麻衣子
【ヴィオラ】甲斐 史子
【チェロ】山澤 慧
【打楽器】牧野美沙
【舞台監督】小田原 築
【字幕翻訳】田口 仁
【音響】増田 義基
【録音】元木 一成
【写真】進藤 綾音
【記録】屋上
【ヘアメイク】髙橋 優子
【プロデュース】進藤 綾音
主催:nezumi
助成:公益財団法人朝日新聞文化財団